妊婦に対応の感染者病床 富山県医師会が5カ所確保
(Facebookの投稿より)
10日間ほど、この仕事にエネルギーを注いできました。
産科は救急と同じで止めたり延期したりできません。しかも産婦人科医不足は全国どこも深刻。医療崩壊を防ぐためには、通常の産科医療と、コロナに感染した妊婦さんを守ることと、妊婦さんの感染を防ぐワクチン接種の促進を、納得できるラインで両立させる必要があります。
富山県では、感染症法の縛りを超え、産婦人科医療を担う仲間で合意形成し、置かれた持ち場でできることを最大限に考え、機能分化を順序良く素早く実行できる仕組みをつくりました。
感染した妊婦さんは、自宅待機でもホテル療養でも、まずはかかりつけ産科医が支えてくれます。そして、治らないうちに出産しなければならない場合は、かかりつけ産科医が週数や重症度に応じて適切に対応できる感染症指定病院の産科医と相談して受け入れ先を決めます。
ご希望の医療機関では出産できないかもしれません。医療圏を超えた搬送もあり得ます。でも、たらい回しにはせず、受け入れ先は必ず探します。
そして限りある産科の医療資源を、本当に必要な人に提供できるようにするためにも、ぜひ妊婦の皆様とそのご家族はワクチンを受けてください。感染予防にもご協力をお願いいたします。
厚労省への働きかけで、昨日から妊婦さんのワクチン接種を優先できるようにもなりました。妊婦のワクチン接種の安全性も、エビデンスが明らかになりました。接種できる場所が少ない、とご不満もあろうかと思いますが、接種枠を確保するために、引き続き全力で取り組みます。
母児を守るために現場でできることを懸命に探り、最大限の協力をしてくださっている富山県の産婦人科医の皆様に、心より感謝申し上げます。でも、今日はゴールではなく、スタートです。引き続きのご協力をよろしくお願いいたします。