「医療的ケア児支援法」施行を受け、もっと広域に、より具現化させるために
(「医療的ケア児支援法」施行を受け、各市町村単位ではなく、もっと広域に、より具現化させるために、医療的ケア児グループ(仮称)が結成されました。)
これまで、出生前検査で重い結果説明をして、産んだ場合・産まない場合に起こり得ることをお話し、親の苦渋の選択を支え、産まない場合は亡くなったお子さんと川の字で一晩過ごしていただいたり…と一生懸命やってきたつもりです。
産婦人科医ならここまでは当たり前。
が、取り組みが決定的に不足していると思っていたのが、障がいを持って生まれた親子を支える福祉。
着床前検査など新しい診断技術が先行し、遺伝子レベルでデザイナーベビーが可能になってしまっている一方で、福祉が薄っぺらく穴だらけの状況を放置するのは、優生思想ではないか?
学会で着床前診断の適応変更という重大な意思決定の審議会メンバーを務めましたが、生命倫理以前に、障がい福祉の現状に大きな疑問があったので、私は終始適応拡大に抵抗しました。
政治を目指したのは、生命倫理に関わった責任と当事者意識を持って、こういう部分をやるためです。
ど真ん中にいる人と繋がれました。
これからです。ご縁に感謝。
※2021年6月11日「医療的ケア児支援法」(「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」)が可決。